インストールガイド(Linux)
このガイドでは、LinuxシステムでMipMapEngine SDKをデプロイして実行する方法について詳しく説明します。
📋 システム要件
推奨構成
| コンポーネント | 要件 |
|---|---|
| オペレーティングシステム | Ubuntu 22.04 |
| CPU | Intel/AMD x86_64 8コア以上 |
| メモリ | 32 GB RAM |
| GPU | NVIDIA GPU(CUDAサポート) |
| グラフィックスドライバー | NVIDIA Driver >= 525.60.33 |
| CUDA | CUDA 12.8 |
| ディスク容量 | 1 TBの空き容量 |
🚀 インストール手順
ステップ1:ハードウェアとドライバーの確認
GPU情報の確認
# NVIDIA GPUがインストールされているか確認
lspci | grep -i nvidia
# NVIDIAドライバーのバージョンを確認
nvidia-smi
ドライバーがインストールされていない、またはバージョンが低すぎる場合:
# Ubuntu NVIDIAドライバーをインストール
sudo apt update
sudo apt install nvidia-driver-***
ステップ2:Virboxドライバーのインストール
VirboxはSDKの暗号化ツールであり、インストールする必要があります。
# Virboxユーザーツールをインストール
https://lm.virbox.com/tools.html
ステップ3:ライセンスの有効化
# SDKが提供するlicense_engineを使用して有効化
./license_engine -bind YOUR-LICENSE-KEY
# ライセンスステータスを照会
./license_engine -enum license_info.json
cat license_info.json
ステップ4:SDKの展開
# SDKパッケージを展開
tar -xzvf MipMapEngine_SDK_Linux_v4.0.tar.gz
# ディレクトリ構造を表示
cd MipMapEngine_SDK
ls -la
# 以下が含まれているはずです:
# - bin/ # 実行可能ファイルと動的ライブラリ
# - gdal_data/ # GDALデータファイル
# - docs/ # ユーザーマニュアル
# - examples/ # サンプルスクリプト
ステップ5:環境変数の設定
# SDKパスを設定(実際のパスに置き換える)
export MIPMAP_SDK_PATH=/path/to/MipMapEngine_SDK
# ライブラリパスを設定
export LD_LIBRARY_PATH=$MIPMAP_SDK_PATH/bin:$LD_LIBRARY_PATH
# ~/.bashrcまたは~/.profileに追加することを推奨
echo 'export MIPMAP_SDK_PATH=/path/to/MipMapEngine_SDK' >> ~/.bashrc
echo 'export LD_LIBRARY_PATH=$MIPMAP_SDK_PATH/bin:$LD_LIBRARY_PATH' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc
ステップ6:依存関係の確認
# 実行可能ファイルの依存関係を確認
ldd $MIPMAP_SDK_PATH/lib/reconstruct_full_engine
# ライブラリが不足している場合、システムパッケージをインストール
# Ubuntu
apt-get update && apt-get install -y libgl1-mesa-dev libgeos-dev libgomp1 liblcms2-2 libquadmath0 libjbig0 libdeflate0 libopenexr25 libproj22
ステップ7:インストールの確認
テスト設定ファイルtest.jsonを作成:
{
"working_dir": "./test_output",
"gdal_folder": "/path/to/MipMapEngine_SDK/gdal_data",
"input_image_type": 1,
"resolution_level": 3,
"coordinate_system": {
"type": 2,
"epsg_code": 4326
},
"image_meta_data": [
{
"id": 1,
"path": "/path/to/test/image1.jpg"
},
{
"id": 2,
"path": "/path/to/test/image2.jpg"
}
]
}
テストを実行:
# SDKディレクトリに入る
cd $MIPMAP_SDK_PATH/bin
# 再構築を実行
./reconstruct_full_engine -reconstruct_type 0 -task_json test.json
# 出力を確認
ls -la ./test_output/
🔧 よくある問題
1. libmipmap_engine.soが見つからない
エラーメッセージ:
error while loading shared libraries: libmipmap_engine.so: cannot open shared object file
解決策:
# ライブラリパスが正しいことを確認
export LD_LIBRARY_PATH=$MIPMAP_SDK_PATH/bin:$LD_LIBRARY_PATH
2. CUDA関連のエラー
エラーメッセージ:
CUDA error: no CUDA-capable device is detected
解決策:
# GPUドライバーを確認
nvidia-smi
# ドライバーを更新
sudo apt update
sudo apt upgrade nvidia-driver-*
4. ライブラリバージョンの競合
一部のシステムライブラリがSDK提供のライブラリと競合する可能性があります:
# 競合するライブラリを特定
ldd -v $MIPMAP_SDK_PATH/bin/reconstruct_full_engine
# 競合するライブラリを一時的に削除
mv $MIPMAP_SDK_PATH/libconflict.so $MIPMAP_SDK_PATH/libconflict.so.bak
# システムライブラリを使用
# システムは自動的に/usr/libからロードします
次のステップ
- クイックスタートを確認して最初のプロジェクトを実行
- 詳細なインターフェースについてはAPIリファレンスを参照
- 一般的な問題についてはトラブルシューティングを参照
ヒント:Linuxのデプロイメントは、ディストリビューションと環境の違いにより調整が必要な場合があります。本番環境にデプロイする前に、テスト環境で確認することをお勧めします。